1週お休みした今週の配信は、フランス法務がご専門の”戦友”金塚彩乃弁護士と、7/7決選投票が行われたフランス下院選挙を題材に、現代民主主義の問題についてお届けいたします!
極右勢力の圧勝とまで予想されたフランス下院選挙、開けてみれば左派連合がギリギリ多数派。イギリスの地滑り的政権交代選挙や秋のアメリカ大統領選挙など、「選挙の季節」にどんな風が吹いているのでしょうか。
日本では都知事選が終わったばかりで、いろいろと各陣営から(特に負けた側からは)切り取られたご都合主義的”振り返り”がなされています。もうそういうのに辟易しすぎて一周して何にも心が動かないのですが、どれも民主主義です。
民主主義が「不健全」「歪んでいる」「劣化している」などという言説がチラホラ見られますが、私はそうは思いません。
現在世界各地で見られる政治的選択の帰結は、現代型民主主義を突き詰めた結果の必然の一形態であると思っています。
民主主義自体に夢や理想を投影し、自分の思い通りの結果にならなければ「民主主義が劣化した」といい、その共通決定を受け入れられないというのは、実は独善主義・全能主義で、民主主義者ではないのではないでしょうか。ケルゼンも言ってるやろ。
そんな少し抽象的な話も、フランス下院選を入り口にしてみたいと思っています!なんで事前に日本で聞いていた報道とここまで変わったのか、興味津々です。